10月3日から5日は、モーターレースの最高峰F1のシンガポールGPが市街地で開催されていました。F1というものをあまり知らなかった私ですが、せっかくならと思いいろいろと調べて、観戦の準備をしていました。マクラーレンやレットブルといった車を作るコンストラクターが10チームあり、各チームに2人ドライバーがいるというのが基本的な構成です。そして、シーズン中世界中でレースを行い、コンストラクターのチャンピョンとドライバーのチャンピョンをそれぞれ決めるのが大会のあらましとなっています。今回のシンガポールGPでは、マクラーレンというコンストラクターの優勝が決定する、シーズンのなかでも面白い大会となりました。
F1では、市街地をレーシングカーが走るという特別な光景が見られたわけですが、シンガポールの市街地には普段どのような車が走っているでしょうか。富裕層が多いということもあり、ヨーロッパの高級車を多く見かけますが、日本車も同じくらい多く見かけます。道路から町中に目を移してみても、日本で見かける日本のお店を多く見ることができます。今回はシンガポールの中の日本ということで、シンガポールにある日本の風景についてお伝えできればと思います。
◆シンガポールの中の日本(食べ物)
前回の記事にも書きましたが、日本の飲食チェーン店は街の至る所にあります。おそらく普通に観光していて見つけやすい飲食店は、マーライオンに一番近い飲食店であるモスバーガーです。シンガポールに来たはずなのに、マーライオンと友達の写真を撮るときに見えるのはモスバーガーというのは、不思議な気分になります。
私がよく行くのは、大学の近くにあるショッピングセンター内のすき屋です。すき屋の牛丼は、日本でもそうであるように牛丼並盛が$4.9であり、外食するにはかなり安いです。大学内の食堂の料理よりも安いくらいです。味は、日本と同じでおいしいので重宝しています。
大岡山に通う科学大生にとってうれしい飲食店は、麺屋こころです。大学からは離れた場所にあるのですが、大岡山と同じ台湾まぜそばを食べることができます。値段は少し高かったですが、シンガポールでもこれが食べられるのだという喜びに比べると安いものでした。
◆シンガポールの中の日本(お店)
食べ物以外の店にも日本発のものがたくさんあります。ユニクロや無印良品といった名の知れたグローバル展開の企業の中で私が一番ありがたいと思ったのは、ドンキホーテです。ご存じの通り、ドンキには、食料から日用品まで日本のあらゆる製品が置いてあります。日本でしか手に入らないと思っていた日本のお菓子や洗剤、歯磨き粉などをこちらでも手に入れることができ、かつそれが日本より少し高いくらいで買えるのは、本当にありがたい限りです。
私が一番驚いたのは、ベスト電器を街中で見かけたことです。ベスト電器は、九州を中心に展開している家電量販店で、九州外の人にはあまりなじみがないかもしれません。私は九州出身で、家から一番近い家電量販店はベスト電器でした。上京してから全くベスト電器を見かけず、ほとんど存在を忘れていたのですが、まさかシンガポールで再開するとは思いもしませんでした。中身は現地化されていたのですが、その屋号を見たときは本当に衝撃でした。
◆シンガポールの中の日本(キャラクター)
日本のアニメや漫画が海外でも大人気だということは聞いていましたが、その人気ぶりは皆さんの想像以上だと思います。鬼滅の刃は、日本でも劇場版が大人気だったそうですが、こちらでも多くみられています。本屋に行くと、漫画もたくさん置いてあり、ブルーロックや推しの子など日本でも人気のタイトルの英訳版が平積みされています。
街を歩く人のバッグやスマホケースによく付いていることが多いのは、クレヨンしんちゃんとちいかわです。クレヨンしんちゃんは、日本でも見かけるけれど、そんなに多くない印象だったのですが、シンガポールでは、よく見かけるキャラクターだなと思います。ちいかわは、比較的最近のキャラだけれども、ネットを通じて一気に拡散されたのかなと思います。ちいかわ作者のナガノさんのキャラ自体が、日本だけでなく海外でも人気を博しているみたいです。
大学で日本語を習っている現地学生と話すと、平均的な日本人以上にアニメのことに詳しかったりします。うかつに”What anime do you like?” と聞いてしまうと、10個くらい答えられてこちら側が反応に困るということも多いです。ただ、日本のアニメというものが、そこまで深く浸透していることは、とても興味深いです。
シンガポールの中には、割とたくさんの日本があることについて知っていただけたでしょうか?1日日本縛りで生活したとしても、余裕で生活できてしまうくらいには、日本発のコンテンツがたくさんシンガポールにはあるのです。もし海外が不安という方でも、シンガポールなら少しは落ち着くかもしれません。
次回は、最後の投稿ということで総集編的な寄稿ができればと思います。それでは!