1.留学前
私は今まで留学や海外旅行をしたことがなく、海外の経験が全くありませんでした。今まで留学に行きたくても語学や金銭面で不安がありましたが、今回大学の世界展開力強化事業というプログラムを知り興味を持ち応募しました。パスポートすらとったことのない私でしたが、留学へ行く前から十分すぎるほどのサポートがあり、初の海外経験の私でも、不要な心配なく留学の準備を進めることができました。不安な語学では、英語の授業を毎週組んでいただいたり、相手大学との登録やビザやパスポートについても全面的にバックアップしていただきました。また金銭面でも奨学金があり、寮を提供してもらえるため、留学前から勉強や研究に集中することができました。
私が行った国は韓国で、英語表記のみでなくほとんどがハングルで書かれているため、土地勘が全くない私のために、最初の数日は大学まで案内していただいたり、大学で必要な申請や授業の登録などをサポートしていただきました。
私が大学の世界展開力強化事業で感じたことは、留学に行く前からサポートが充実しており、生徒に不安のない環境だと思いました。
2.留学先
私はもともと英語を苦手としており、半年間勉強してもしっかり話せるかどうか不安な気持ちで留学に臨みました。初めに私が感じたことは日本学生の少なさです。私の行った大学はキャンパスが文系と理系で分かれており、理系のキャンパスには留学生300名ほどに対して、3人ほどしかいませんでした。私は英語を学ぶにはいい機会だと考え、できるだけ日本人とは会わずにほかの国の友達を作ろうと考えました。しかし最初のオリエンテーションでは、他のみんなはすでにグループができており、なかなか声をかけることができずにその日は終わってしまいました。それからイベントなどに行くのが怖くなり、授業のある日以外は、最初のころは一人でいることが多くなりました。
私はこのままでは留学に来た意味がなくなると思い、まずは同じ研究室の友達と話してご飯に行く約束をしました。それから授業に来るほかの学部の友達の隣の席に座り、勇気をもって話したり、その友達の紹介で休日にはパーティーに参加し、そこでいろんな国の人たちと仲良くなることができました。初めのころは勇気が持てずに心を閉ざしていた自分がいましたが、一度勇気をもって踏み出すことで少しずつ成長していくことが実感できました。
私が海外の友達と関わって感じたことは、それぞれの国に考え方や文化の違いがあり、良さもあることです。そしてただ海外の人と仲良くなりたいだけではなく、自分の良さを相手にどんどんアピールして知ってもらうことが重要だと思いました。何か興味のあるものがあるからこそ、仲良くしたいと思えるからです。授業も同様に英語の授業ではなく、専門的な分野が英語で行われているため、最初のころは聞き取るだけで精一杯で理解できず、授業についていけなくなりました。そこで私は録音された授業を聞き、何度も理解し、また授業が始まる前にその授業の内容を確認し予習することで、最後はすべての授業で最もいい成績で合格することができました。
私は今まで学ぶことに対して受け身でしたが、今回の留学を通して自分から知り、興味をもち、議題に対して様々な国からの人の色々な意見が聞けて、学ぶことに積極的になれました。
3.最後に
今回の留学はまず私一人では到底実施することは無理であり、いろんな方々の助けがあってこそ実施できたことだと思います。今、理系の学生が海外へ留学に行く機会はめったにないですが、理系の学生だからこそ学生のうちから海外を経験する必要があると思います。
日本には世界最高レベルの技術力がありますが、狭い視野にとらわれているといずれほかの国々にすぐに追い越されてしまうと思います。日本の技術力発展のためにも今回の留学で培った広い視野と行動力で、これからも奮闘していきたいと考えています。