【KAIST】救世主来る (T.N.)

2022年12月15日の朝に羽田空港を出発し、昼前に韓国金浦空港に到着しました。空港から電車でソウル駅まで行き、ソウル駅からデジョン駅、デジョン駅からタクシーでKAISTという道のりです。この道順が大学からお勧めされた行き方でしたが、私たちは日本円を韓国ウォンに(いいレートで)交換したかったので、ソウル駅から明洞に寄ってKAISTに向かいました。

明洞で換金も済ませ、デジョン駅に到着するまでは疲労こそあれ順調でした。問題が起きたのはデジョン駅でのタクシー拾いです。私たちは誰も韓国語が話せないため運転手さんに行き先を伝えることすらできませんでした。そのうえ、デジョン駅のタクシー乗り場はタクシー専用の駐車場があるわけではなく、ロータリーに待機していてどんどん出発していく方式でした。慣れている韓国人の皆さんは次々にタクシーに乗車して出発して行きますが、私たちが運転手さんに話しかけると、コミュニケーションがうまくいかないため時間がかかってしまい後ろで待っているタクシーからクラクションでうるさく急かされます。このこともあってタクシーに乗ることすらできない状況がしばらく続きました。このままではKAISTに辿り着けません。

そんな時に救世主がやってきたのです。韓国人のお兄さんが困っていた私たちに優しく話しかけてくれました。それもなんと日本語で。お兄さんは数年前に日本に滞在していたことがあるようで、日本語と英語を話すことができました。そこでお兄さんに事情を話すと「僕の車で送ってあげるよ」と言ってくれました。なんと優しい人でしょう。しかし、車が止めてある会社までは少し距離があるので、駅からお兄さんの会社まで行って、そこからお兄さんの車でKAISTに行くことになりました。そこからはお兄さんがタクシーの運転手さんに韓国語で話をしてくれ、会社までたどり着くことができました。その後、お兄さんの車に乗り換えてKAISTへの到着を待つのみでした。KAISTまでの道中の車内でお兄さんの日本滞在時の話なども聞けてとても良い時間でした。しかし、この優しいお兄さんがいなかったらと思うと...大変なことになっていたかもしれません。

あの優しいお兄さんがいなければ、私たちは寒い中途方に暮れていたことでしょう。人の優しさを感じた瞬間でした。私も日本に帰って困っている外国の方がいたら声をかけようと強く思います。留学を通して学べることは勉強に関わることだけではないようです。

*お兄さんに写真の許可まではとっていないので(自分達も)顔に国旗をつけて隠しておきます。

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