シンガポールでの支払い事情(M.K.)

NTUに派遣されて2カ月が経ちました.留学期間の半分がもう終わったと思うと,ずいぶん早いものだなと感じます.オンデマンドの講義を受けつつ,研究室に通うのがほとんどルーチンワーク化してきて,生活も随分と安定しました.留学先でものんびりと過ごしているので,特段に面白い報告はできませんが…今回は,NTUでの日常(金銭の支払い)を書いていきたいと思います.

快適!キャッシュレス生活
シンガポールはキャッシュレス決済が浸透しているので,クレジットカードをもっていれば何とかなるのが便利です.到着直後から不自由なく生活できた要因の一つかと思います.クレジットカードのタッチ決済が公共交通機関とほぼすべての店舗で利用できます.またシンガポールの銀行と連携したQR決済や,NETS FlashPayという日本でいうSuica等に当たるものもあります.NTUの学生証にはNETS FlashPayの機能が組み込まれているのにも驚きました.現金からのチャージは駅に行かないといけないのと,クレジットカードで事足りるのであまり利用していませんが…うまく使えれば便利そうですね.
またキャッシュレス決済の普及に加えて,無人販売の店舗も少しずつ広がっているようで,校内にいくつか無人店舗(写真参照)があります.QRをかざして入店→商品をとって出るとアプリ内で自動決済,という仕組みで,買い物している感じがもはや無いです.後で調べましたが,商品の重さとカメラによる追跡で,誰が,どの商品を買ったかを判別しているようで,ハイテクだなと思いました.正直,一見しても仕組みが全くわからず,支払えているのか不安でソワソワしました.すぐにアプリにレシートが届いて,正しい請求がされているのを見て,理解不能.どういう魔法?となりました.日本にも無人店舗はいくつかあるみたいですが,決済カウンターはあるみたいで,これがキャッシュレス決済の浸透具合の差かなと思いました.

$1硬貨のために,現金を使う…
キャッシュレスで生活できるにもかかわらず,僕は基本的に現金で生活しています.なぜかというと,寮にあるコインランドリーを利用するためです.洗濯と乾燥を合わせて,一週間あたり計2枚の$1硬貨が必要になる生活をしています.大雑把に言えば日本の100円玉ですから,すぐに集まるかと思いきや,$2札の存在により,意外と$1のおつりが出てきません($1.XX, $3.XXのときだけ).加えて,寮に住んでいる学生皆そうなので,寮付近のフードコートでは$1が慢性的に不足していること,$1硬貨には種類があり,一方しかランドリーに使えないことが相まって,意識的に集める必要があります.生活の中で,$1硬貨のために食事の値段・場所を考える,という不思議な環境です.
このような感じで,シンガポールの快適なキャッシュレス生活を一部享受しつつ,硬貨を集める日々を過ごしています.シンガポールの話は,検索すると日本人のブログや解説などがたくさんあります.キャッシュレス決済で便利!という話はたくさん読めますが,$1硬貨を求めている日本人はほかにいないのではないでしょうか.このブログを書くのも残すところ,あと1回となりました.すでに,生活の安定はブログのネタ切れか…?と思い始めました.頭の片隅に入れつつ,残りの期間をしっかりと過ごしたいと思います.