NTUに派遣されて3カ月が経ち,留学も残り1カ月となりました.ブログでの報告はこれで最後になるので,今回は,総括として,レビューのようなものや思ったことを書こうと思います.簡単にまとめるなら,シンガポールは留学(海外)初心者におすすめ,です.
日常生活について
生活で大事なのは衣・食・住かと思いますが,シンガポールはほかの国と比べて馴染みやすいと思います.これは,英語が通じる,日本製品・日本食が浸透している,日本語で検索しても情報が得られる,などの理由があります.ほかの国をあまり知らないですが,これらを満たす国は多くないと思います.また,NTUでは,学内のスーパーマーケットとバス一本で行けるショッピングモールでほぼすべてが賄えるため,生活の基盤を整えやすいです.以下に,シンガポールでの衣・食・住について簡単にまとめます.
① 衣 気温は日本の夏くらいなので,それに合わせた服装がよいです.ただ冷房が効きすぎているので,何か羽織れるものは必須と思います.私は,屋外は半袖,屋内は長袖で過ごすことが多いです.私は日本から持ちこんだ服を洗濯していますが,ショッピングモールに行けば衣料品店がたくさんあります(割高になる?).
② 食 中華・日本食が多いので,なじみやすいと思いますが,全体的に脂っこいもの,味が濃いものが多いです.普通に日本米があるので,日本食が恋しくなる,とかもありませんでした.食の好みが合わなくて食べられるものがない!というような事態は起こらないと思います.
③ 住 今回のプログラムでは,NTUの寮が手配されました.私が割り当てられたのはエアコンがない1人部屋ですが,2人部屋だったり,エアコンがあったり,いろんな部屋があるようです.NTUは居住区域が広く,学生や教職員はほとんどNTU内に住んでいると思います.私の寮は比較的古めな印象を受けました.日本の基準で行くと少し汚く感じるかもしれませんが,大体の人が許容できる範囲内だと思います(たまに水回りの使い方が良くない学生がいますが).共同生活は絶対に無理!でなければ大丈夫だと思います.
気候について
上述した通り,シンガポールは日本の夏くらいの気候ですが,上着はあったほうが良いです.また雨(スコール)が多いため折り畳み傘は必須です. 1週間のうち4, 5日は雨が降るイメージがあります.ちなみに雨の日の階段でスリップして,体は無事だったもののノートPCの画面を叩き割る事件を起こしてしまいました.濡れた床には気を付けましょう.
研究生活について
こちらは,国の違いではなく研究室ごとの運営方針の違いが大きいと感じました.日本の中でも,研究室によって研究への取り組み方や研究室の雰囲気は異なります.シンガポールでも,同様のことを感じましたし,研究生活は,国の違いよりも,研究室運営の方針が大きく影響すると思います.
少し思ったこと(アドバイス?)
日本国内では国際性が低めになるのが要因と思いますが,日本では,留学すること(国際交流)に一定の価値が見いだされ,それ自体が目的になってしまうことがある気がしています.一方,シンガポールでは普通にNTUに通うだけでも,国際的な経験ができます.ここにいくらかのギャップがあります.ほかの国から見ると,国際交流自体にはほとんど価値はありません(普通に過ごしているのと同様です)から,日本から留学する学生は,留学をすること自体で満足せず,留学を通じて何をすべきか,という点に気を付けたほうがいいかもしれません.