第9回日中学長会議:学生フォーラムに参加して
安部健太郎(東工大9期生)
10月29日(木)に九州大学で開催された『第9回日中学長会議:学生フォーラム グローバル時代における日中大学の国際化』というフォーラムに参加しました。日本からは15大学、中国からは17大学の学長、学生が集まりました。
フォーラムのメインイベントは学長、学生がそれぞれの会場で「大学(生)の国際化」というテーマについての議論でした。学生たちは与えられたトピックグループに分かれ、英語で議論をしました。私は合同プログラムで一年清華大にいたということで中国語力、英語力には自信がありましたが、自分よりも語学力の高い学生が多く、驚きとともに非常に刺激的な議論が出来ました。
「国際化」ということについて、学長や学生からは
・多様な価値観を受容・・・
・異文化への理解力・・・
・日本国民としてのアイディンティティ・・・
など、よく練られた意見が飛び交いました。
ただ私は個人的には、国際化した人とは『国籍関係なく、時にはお互い外国人であることを忘れる程打ち解けられ、時には文化の違いを楽しめる』人だと考えています。正式な場では同時通訳を使いながら話さなければならない学長の立場より、英語や中国語でいつでも直接話すことができる我々学生の立場の方がより自由で国際化に向いていると思いました。
中国人学生とは様々な話をしました。その中でも、下記2点について彼らと意見が一致出来たことは非常に良かったです。
①南京虐殺についてはそれぞれ意見が大きく違ったのですが、私たちは得られる情報には限りがあるため人によって意見が違うのは当然であり、多様な意見を取り入れることで、自分の視野を広げ、視座を高めることが大事だという事。
②フォーラムに参加した私達の役割は、他大学の参加者との友好関係を築き、その関係を将来に渡って維持し、お互いの国の良さを故郷に戻ってからも伝えるという事。
私は2泊の予定でしたが、ルームメイトの南京大の学生は4泊でした。私が一緒に市内観光したいという理由で延泊を快諾してくれたフォーラムの主催者の方々には感謝の気持ちと共に、今回参加した大学は本当に「国際化した大学」であると再認識しました。市内観光ではさらに関係を深めることができ、帰京の日、ルームメイトが空港まで見送りに来てくれ、嬉しくて淋しくて涙が出そうでした。
このフォーラムでは大きな刺激を受けて良き友もたくさんでき、本当に貴重な経験となりました。