社会理工学コース
東京工業大学大学院
社会理工学コースは、日本と中国を代表する理工系大学である東工大と清華大で、人文社会科学を専門として学ぶというユニークな機会を提供しています。研究開発が制度化されて以来、社会の豊かさはますます科学技術に依存していますが、同時に様々なリスクが地球規模で広がっています。科学技術は選択肢の幅を広げますが、その結果これまで考えもしなかった様々な倫理的な判断を求められるようになっています。また、社会が豊かになると、物質的な価値中心から脱物質的価値中心の社会に移行するといわれています。
今、日本と中国を代表する理工系大学が、文理融合の学際的教育研究の場を持つことの世界的意義は大きいといえます。このような場から、人類が抱える重要問題を解決できる新たな人材が育つことを心より期待しています。
東京工業大学社会理工学コース組織
清華大学大学院
社会理工学コースは、本共同プログラムの三つの柱の一つです。設立以来、独自でありながら非常に人気のあるコースとして、多くの学生を育成してきました。過去の各時代とは異なり、これからは人間の知能と人工知能が共存する新たな時代となります。科学技術、教育、さらには日常生活においても人工知能が深く関わるようになります。この時代において、人類は人工知能がもたらす利便性を享受し、大きな発展の機会を得るでしょう。しかし、同時に多くの課題にも直面します。これらの機会を捉え、課題を克服するためには、本コースの核心的な科目である心理、脳と認知科学、人文、社会科学にこれまで以上に重点を置く必要があります。
この重大な歴史的背景の中で、本コースは両大学の最強で最先端の各学科の力を結集し、国際的な視野、科学精神、人文的な情懐、そして人工知能の素養を持つ学生を育成し、新しい時代に独自の貢献をすることを目指しています。